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世紀末ウィーンのヒットチャート(補足:ベートーヴェン)

今年もラ・フォル・ジュルネ音楽祭でお話をさせていただきました。その際、せっかくご質問いただきながら手元に資料データがなかったこともあって適切にお答えできなかった点がありましたので、この場を借りて補足させていただきます。

講演のタイトルは「世紀末ウィーンのヒットチャート」。具体的には、1880年から1919まで40年間のウィーン・フィルでどんな曲が演奏されたか、その回数を調べる、というものです。

作曲家の演奏回数ダントツ1位はベートーヴェンで40年間に306回。会場ではその上位の曲目を一覧でご覧いただきました。

1 交響曲第5番(運命) 24
2 交響曲第3番《英雄》 22
3 交響曲第7番 21
3 交響曲第9番 21
5 交響曲第8番 19
6 交響曲第4番 14
6 交響曲第6番 14
6 ヴァイオリン協奏曲 14
9 交響曲第1番 13
10 交響曲第2番 12
10 序曲《レオノーレ》第3番 12

これについていただいたご質問は、「ピアノ協奏曲」が出てこないが、何か事情があるのか、というものでした。これに関しては、特別な理由があるとは考えておりません。
その場では上記ベスト10(11曲)以外の曲をご紹介できませんでしたが、そのリストの下は次のようになっています。

12 序曲《レオノーレ》第2番 9
12 《エグモント》序曲 9
14 《プロメテウスの創造物》 8
14 《コリオラン》序曲 8
14 序曲《献堂式》 8
17 序曲《レオノーレ》第1番 6
17 《シュテファン王》序曲 6
17 《エグモント》付随音楽 6
20 ピアノ協奏曲第5番 5
20 ピアノ協奏曲第3番 5
22 《フィデリオ》序曲 4
22 序曲《命名祝日》 4
22 ピアノ協奏曲第4番 4

20位にピアノ協奏曲の5番(皇帝)と3番が同率で並び、その下に4番がつけています。
この3曲を合わせると計14回で、ヴァイオリン協奏曲と同数になります。
このデータから、私はベートーヴェンのピアノ協奏曲そのものの人気(需要)が少なかったわけではなく、同じくらい人気のある3曲でその需要が分散されたのだろう、と見ています。

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